ちゃんと食べているのに変わらない?体の中で起きている「栄養の使われ方」

栄養 Health

「ちゃんと食べているのに、なぜか疲れが取れない」
「スキンケアを頑張っているのに、肌の調子が上がらない」
「なんとなくカラダが重く、すっきりしない日が続いている」

実はその答え、食べた量ではなく、カラダの中での“栄養の使われ方”に隠れているかもしれません。

栄養は「摂った分」がそのまま使われるわけではない

栄養不足というと、「食事を抜いている」「偏った食生活をしている」と思うかもしれません。
でも実際は、きちんと食べていても、カラダが必要とする量に追いついていないことがあります。

その理由のひとつが、栄養がカラダの中でどのように使われるかです。

私たちのカラダは24時間休みなく働いています。
呼吸や心拍、体温の維持、細胞の修復、免疫など、生命維持するための働きには、常に栄養が使われています。
カラダは生命維持に関わる働きを優先するため、栄養状態が十分でないときは、肌や髪などへの栄養の利用が後回しになることがあります。

そして、この栄養の使われ方は、毎日の生活習慣によっても変わります。

「同じ食事」でも、その日の生活で必要量は変わる

もう一つ大切なのが、必要な栄養量は毎日変わるという視点です。

例えば、ビタミンCの推奨量は成人で1日110㎎とされています。
ただしこれは、健康な人が不足しないための目安。
ストレスが多い日や睡眠不足が続いているとき、激しい運動をした日などは、体内でビタミンCの必要性が高まることがあります。

「1日〇㎎摂れば安心」とは一概には言えないのは、こういった理由があるからです。

こんな日は、カラダがいつもより多くの栄養を消費している

自分の生活を振り返ったとき、次のような日はなかったでしょうか。
そのときのカラダの中で何が起きているか、何を意識するといいかを整理してみました。

こんな日・習慣カラダの中では意識したい食事
睡眠不足が続いた修復・回復の負担が増えるたんぱく質を一品増やす
強いストレスを感じたエネルギー消費と体の調整が続く野菜・果物を増やす
甘いものを食べ過ぎた糖質の代謝にビタミンB群が多く消費される豚肉・大豆製品などを取り入れる
飲み会の翌日アルコールの代謝が優先される水分補給を意識し、たんぱく質・野菜を摂る
たくさん汗をかいた水分や電解質が失われやすくなり、運動量によっては一部の水溶性ビタミンの必要性も高まることがある麦茶や味噌汁で水分・塩分を、果物でカリウムを補う
風邪気味免疫機能が活発に働く消化のよい食事十分な水分を心がける
生理中・生理後血液をつくるための栄養が必要になるを含む食品を意識する
紫外線をたくさん浴びた肌がダメージから回復しようと働く色の濃い野菜や果物を取り入れる
喫煙している有害物質が活性酸素を発生させ、抗酸化ビタミンの消費が増える。またビタミンCの吸収も妨げられる色の濃い野菜や果物を意識して摂る

そのほかにも、長時間のデスクワークやスマホ・PC作業が続き、疲労が感じた日も、食事のバランスを意識してカラダをいたわることが大切です。
自分の生活を振り返り、今日何を意識して食べるといいかの目安としてみてください。

なお、喫煙の影響は本人だけでなく、受動喫煙によって周囲の人にも及ぶことがあります。
自分は吸っていなくても、生活環境によって栄養の必要性が変わる場合があることも、知っておきたいポイントです。

小さな調整習慣

完璧な食事を目指す必要はありません。
むしろ、完璧を求めすぎること自体がストレスになり、カラダに影響することもあります。

おすすめしたいのは、「昨日どんな日だったかを振り返って、今日の食事をちょっと調整する」という習慣です。
・残業や睡眠不足が続いているなら、キウイやブロッコリーを足してみる
・甘いものをたくさん食べた翌日は、豚肉・納豆・卵を意識して選ぶ
・飲み会の翌日は、水分を多めに摂りながら果物や野菜を意識する

こうした小さな積み重ねが、カラダと肌のコンディションを整えていきます。

「食べたい」という感覚、それは体からのサインかもしれない

「なんとなく甘いものが食べたい」「今日はお肉が食べたい気分」。
そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

こうした「食べたい」という感覚は、カラダの状態を知るヒントになることがあります。
ただし、「○○が食べたい=その栄養素が不足している」と単純に考えられるものでもありません。

食欲には、栄養状態だけでなく、ストレスや睡眠不足、血糖値の変動、ホルモンバランス、日ごろの食習慣など、さまざまな要因が関わっています。
例えば、生理前(黄体期)に甘いものが食べたくなるのも、ホルモンバランスや血糖値の変化などが複雑に影響していると考えられています。

つまり、「食べたい」という気持ちは、大きく分けると次の2つの側面があります

タイプ主な要因
カラダの状態を反映した欲求栄養不足やエネルギー不足、生理的なサインなど
心や環境の影響を受けた欲求ストレス、血糖値の変動、ホルモンの変化、食習慣など

特に、甘いものへの欲求は、ストレスやホルモンバランス、食習慣などの影響を受けることも多いと考えられています。

「食べたい」という感覚を否定する必要はありませんが、「カラダがこの栄養を欲しがっている」と決めつけるのではなく、「最近よく眠れているかな」「ストレスはたまっていないかな」と、自分の生活を振り返るきっかけにしてみてください。

カラダが必要とする栄養は毎日全く同じではありません。
昨日の過ごし方や今の体調と合わせて食欲を見つめることで、より自分に合った食事の選び方ができるようになります。

体のサインを自分で読めるようになる

私たちのカラダの状態は、毎日の生活によって少しずつ変化しています。
疲れや肌荒れ、なんとなくコンディションが整わないと感じるときは、睡眠やストレス、生活習慣、栄養状態など、さまざまな要因が重なっているかもしれません。

そんなときは、「昨日はどんな一日だったかな」と振り返りながら、日々の食事を見直すきっかけにしてみてください。

栄養は、カラダを内側から支える毎日のサポート。
食事は、カラダを養うものです。
そして、好きなものを食べてほっとしたり、誰かと楽しく食卓を囲んだりする時間も、私たちにとって大切な栄養のひとつです。

自分の生活習慣と体調の変化にを照らし合わせることで、自分に合った食事の選び方が少しずつ見えてきます。
自分らしいペースで心地良い食事との付き合い方を見つけていけたらいいですね。

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